スペインやポルトガルのあるイベリア半島がかつてイスラム教徒に支配されていたということをご存知でしょうか?
実はイベリア半島の大半は、西暦711年に北アフリカから来た少数のイスラム教徒により、わずか数年の間に征服されてしまいました。
もちろん、キリスト教徒も失われた国土を回復しようと戦いを始めました。しかし、当時はイスラム教徒のほうが文化も栄えており、技術も進んでいて優勢でした。実際、最後のイスラム王朝がイベリア半島から退散する1492年までの約800年にわたってイスラム教徒はイベリア半島に影響力を持ち続けました。
日本に照らし合わせれば、奈良時代くらいから、戦国時代の少し前までにあたります。スペインが今のようなキリスト教徒の国になってからは、まだ500年くらいしか経っていない事実を考えてみると、イベリア半島がいかに長い間イスラム教徒の支配下にあったかわかるかと思います。
もっとも、この800年間、ずっと緊張した戦場と化したわけでもなく、イスラム教徒とキリスト教徒の王様がお互いに政治的安定のために婚姻関係を結んだりして、休戦していた年月も結構長かったようです。
またイスラム教徒のおかげで、進んでいた中東のさまざまな知識や洗練された文化がヨーロッパにもたらされ、その後ルネッサンスに大きな影響を与えたりしました。
スペイン南部の街・グラナダにある人気のアルハンブラ宮殿は、イベリア半島最後のイスラム王朝の宮殿です。また、同じスペイン南部にある街・コルドバのメスキータは、その名の通り、イスラム教徒のモスクの中に、あとからキリスト教の大伽藍を作ってしまった!という世界でも珍しい建物です。
ちなみに、革のコードバーンは、このメスキータのある街・コルドバが語源だと言われています。


